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かわしま法務事務所の電磁的事件簿 ~笑う門には福来る~

駆け出し司法書士の働き方と学びの事情

昨日、本年度の司法書士試験の最終合格発表がありました。
合格された621名の皆様、おめでとうございます。
これからいよいよ研修の日々に入っていくこと
かと思いますが、
同じ仲間として一緒に頑張っていければと思います。
今回は駆け出し司法書士の仕事と研鑽の話です。

私が名古屋の司法書士事務所に勤務していた頃、
不動産の所有権の変更に関する登記に携わる、
いわゆる決済案件の多い事務所に在籍していたことがありました。

不動産の所有権という大切な権利を他の方に変えるにあたって、
法律上の要件をきちんとクリアしているか、そして何より不動産の今の所有者や
新しく所有される方ご自身がその意思を持っているか等を
全て司法書士自身が自らの職責に則って直接確認する必要があります。

決済案件の多い司法書士法人や大規模司法書士事務所は、
決済業務は司法書士の本職が行う必要があることから、
慢性的に勤務司法書士が不足していてなり手を探している、という話をよく聞きます。
また、そうした事務所は給与面で条件が比較的良く見えるのも特徴的です。

しかし、こうした事務所は業務の大半を決済業務が占めていて忙殺されており、
様々な業務を学びたいと考える駆け出しの先生方のニーズには合わず、
また入所したとしても決済業務の一部しか学べないことに不満を抱えて、
すぐに退所してしまうことも少なくありません。現に私自身も一年半でこの事務所から離れました。

その一方で、登記業務に限らず裁判業務、財産管理業務など
幅広く様々な業務に取り組む司法書士事務所で勤務司法書士を多く抱えるほどの
経営基盤を持っている事務所は大変限られており、勤務司法書士として事務所の仕事を通じて
あれもこれもと学び切るというのは極めて難しいことだと感じます。
実際に、興味のある業務を求めてあらゆる事務所を渡り歩く先生もいらっしゃいます。

また、合格までに別の世界で人生経験を積んできた駆け出しの先生方は、
最初から勤務ではなく自分で事務所を構えて挑戦してみたいと考えて、
いきなり開業(いわゆる「即独」です)される方もいらっしゃいます。
確かに司法書士の新人研修はすぐに独立開業をしても対応できるように
プログラムを組まれていますが、これを実践する先生方の意欲とバイタリティには頭が下がります。

今年司法書士試験に合格をされ、勤務司法書士を検討されている方へ言いたいのは
「自分を成長させてくれる事務所」を選ぶことが重要なのではなく、
どの事務所に入っても結局成長できるかどうかは自分次第だということです。
(逆に成長しようとする自分を阻害する事務所からは全力で逃げてください)

現に私が今主に取り組んでいる業務は誰かから教わったものでないものが大半です。
自分自身で情報を得る姿勢を当たり前にしていかなければなりませんし、
ましてや新しいことに挑戦しようということであればなおさらです。

新たな学びを求める先生方の仕事に対する考え方や姿勢は大変勉強になることばかりです。
司法書士の仕事を通じてより深く広く皆様にお役に立てるように、
普段の仕事とともに学びもいつまでも積極的に取り組んでいきたいと思うところです。

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