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かわしま法務事務所の電磁的事件簿 ~笑う門には福来る~

前の妻(夫)との間の子どもへの相続を考える①

夫婦の3組に1組は離婚しているという統計がある中で
離婚は今は決して珍しいことではなくなりましたが、その一方で
離婚後の相続に関して考えるべきことがあることは
意外と知られていないように感じています。

「前の妻(夫)との子どもとは、私が再婚してからはずっと会っておらずもう気持ちもない。
できれば前の妻(夫)との子どもには自分の財産を相続させないようにしたい」

こういったご相談を受けることが最近多くなりました。
もし今新たな妻(夫)と再婚をしていれば、なおさら今の生活が大切であり
今の家族に少しでも多く財産を残したい思う気持ちが強いのだろうと思います。

もし事前に何も対策を検討しなければ、将来自分が亡くなった後の
財産の相続先は、法定相続人の話し合いによって決めることになりますが
前の妻(夫)との子どもも当然にその一人として話し合いに加わることになります。
(死亡前に離婚をしていれば、前の妻(夫)には相続権はありません)
たとえ離婚のときに親権者にならなかったとしても、子どもとの縁が切れるわけではありません

私がこれまでに受託をしてきた相続登記のお話の中にも、
亡くなった配偶者の戸籍調査をしていたらその方には前に別の配偶者がいて
その間に子どもがいたことが初めて明らかになったということがありました。

その方は遺言は残しておらず、その子どもも当然に遺産分割協議に加わります。
相続手続を行うのは、亡くなった本人ではなくあくまで相続人であるご家族です。

このご家族と前の配偶者との間との子どもとはお互いに面識はありませんでした。
結局、このお互い面識の無い者同士で財産に関わる話し合いをすることになり
意思疎通から合意まで大変苦労することになりました。
※関連記事「遺産分割の話し合いと司法書士

何も対策をしなければ、残されたご家族はきっと良い思いはしないでしょう。
相続の問題は普段付き合いのある家族の間でさえ感情のもつれで争う可能性があるのに、
面識の無い人とそういう話し合いをしなければならないストレスは非常に大きいです。
今の家族の安心のためには事前に対応しておくべきものであると考えます。

では、このようなトラブルを避けるためどんな準備をしておけば良いか。
その一つは遺言を残しておくことだと考えられます。
ただ、前の妻(夫)との子どもに一切の財産を残さない、という主旨の遺言を残しても
その子どもは「遺留分」という最低限度の相続分を主張することができるのです。

この「遺留分」への対応については、さらに深い検討が求められます。
長くなってきましたので、この続きは次回に記します。

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